2020.04.23非常放送設備
非常放送設備が壊れてしまった

マンションに設置している非常放送設備。

これが正常に動作するのか?

定期的な点検は義務付けされていますが、これを立ち会った方、点検をしていることを認知している方も少ないように思われます。

1.消防設備士や消防設備点検

実は法令で有資格者に、消防法で定められた期間ごとに点検の基準及び点検要領に従って点検を行わせることが義務付けられています。

もし、点検を行わなかったり点検時に発見した不備を報告しないでそのままにしたり、虚偽の報告を行ったりすると、火災時に被害が大きくなる恐れがあり、処罰の対象となります。

2.非常放送設備の劣化

古い非常放送設備はいざという時の機能が心配ですね。

経年劣化という言葉がありますが、時間が経つにつれ品質が落ちて正しく機能しなくなる可能性があります。

これまでの故障率を見るとおよそ10年経つと故障件数が上がります。

特に1994年(平成6年)までに設置された非常放送設備は、サイレンが鳴るだけのものです。放送ができないだけでなく異音がまざったり、いざという時に音が小さい可能性もありますので設備を新しくすることをお勧めします。

3.メンテナンスは充分か

機材が古くなっていると、その設備がすでに販売されておらず補修備品がないことがあります。メーカーからの部品が調達できない場合には急な修理ができない可能性もあります。

事前に確認して設備をリニューアルすることも視野に入れておくと安心です。

  • まとめ

1994年(平成6年)の消防法改正で、非常用放送設備の環境が大きく変わっています。

これまで人命尊重の立場から構成されていた内容に加え、「非常時の的確な情報伝達」と「より安全な避難誘導」に着目されています。

サイレン警報によるパニック誘発の恐れや、万一の状況下での情報伝達不足などを防ぐための対策が施され、非常放送設備の取扱いには、これまで以上の注意が必要となっています。